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2010年8月14日 (土)

面白いけど哀しい話

以前、メルマガで、うちの冷蔵庫がしゃべり始めた話を書いたら、
「大島弓子さんちの冷蔵庫もしゃべるんだって」という情報をいただきました。
漫画家の大島弓子さん。
『グーグーだって猫である』の第一巻に、そのエピソードが載っています。

15年働いた冷蔵庫が「もういいよ〜」と叫び始め、やがて機能しなくなり、買い替えたというお話。
捨ててもいいよの「いいよ」なんですね。15年だって。じゅ〜ご。かぁ。

うちの冷蔵庫は25年だけど、わたしには「もういいよ〜」に聞こえない。
「まだがんばるよ〜」に聞こえる。

人間って自分に都合がよいように、聴き取ることができるイキモノなんだ。
エラい!
エラいのはわたしじゃなくて、25年の冷蔵庫なんだけど。


Reizouko
 
 
お金がない。
 

 
 
よく芸能人が昔の苦労話として貧乏自慢するけど、リアルタイムの貧乏話はしゃれにならない。
しゃれにならないから、積極的には書かないけど、危機は日常茶飯事です。
わがやは夫婦どちらもフリーランスなので、毎月のお給料の保障はありません。
解雇通知みたいな、はっきりしたものは来ないけど、
「ひょっとして、いつのまにか失業してる?」てな状況は、多々あります。

綱わたりみたいな生活だけど、レジャーだってちゃんとしてます。
わがやのレジャーは散歩です。お金もかからず体力UP。

ある日、散歩に行く途中で、夫がポストに寄ると言いました。
封筒をひらひらさせながら、夫は言います。

「面白いけど哀しい話をいたしましょうか?」

面白いけど哀しい話? シナリオライターの血が騒ぎます。
目をらんらんとさせ、聞きました。

「この封筒に入っているのは、69円の請求書です」

う!

ぞく、っとしました。
予想だにしない展開です。他人ごとなら笑っちゃいますが、哀しいかな、夫は身内です。

もちろん封筒には80円の切手が貼ってあります。
69円を請求するからって、50円でいいよとは、郵便局は言いません。

わたしは立ち止まり、封筒を見ました。
一瞬の間をおいて、こう答えました。

「わたしも、そうすると思う」

たった69円でも仕事の成果ですからね。なかったことにはできません。
それがクリエイターの心意気、ってものです。

妻の同意のもと、封筒はほこらしげにポストに投函されました。
ぱさりと乾いた音がしました。
心なしか、遠慮がちな音でした。


そういえば最近、冷蔵庫が無口になりました。
わがやの空気を読んでいるのでしょうか。
聞く耳を持たない人間に、話すのをやめたのかもしれません。


ところで。69円の仕事ってなんだ?
と思われる方もいらっしゃるでしょう。わたしも思いました。
夫の説明によると、ロイヤリティだそうです。
 
 
   
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