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2010年8月27日 (金)

役者と遺作の美しい関係

ブログのデザイン、やや秋っぽく変えてみました。いかがでしょう?
でも今日も暑い…
 
 
ちょっと前に、と言っても、考えてみれば、2008年のことだ。
大好きな俳優が死んじゃった。

もう2年経ったんだ。最近時が経つのが早すぎる。
明日起きたら「100歳おめでとう。ところで生きてますか?」と
市の職員が訪ねて来たりして。どうしよう。

話がそれた。

2008年に大好きな俳優が死んじゃった。ふたりも死んじゃった。
ひとりはアメリカの若き俳優、ヒース・レジャー。知ってる?

Heath

彼については2001年にぶんぶん便で紹介してる。
「男はかわいげ。ロックだぜ!」

ヒースの死は突然で、ある映画の撮影中だった。

すでに撮影が終了していた映画『ダークナイト』は遺作として死後に公開され、
彼が演じたジョーカーの怪演ぶりは世界に大絶賛された。
なんと故人にしてアカデミー賞を受賞。

ジョーカー役を演じている時、役にはまりこむあまり不眠症になって
薬を飲んで撮影に耐えていたらしい。
その頃から睡眠薬や痛み止めの薬の量が増え、後に飲み合わせの事故で亡くなることに。
28歳。役者としてはこれからってとき。

わたしは役者じゃないけど、打ち合わせの前の晩はきちんと寝ておきたい。
でも、日々の執筆ストレスで不眠気味。
すると薬を服用することがある。
わたしの場合は内科医が処方してくれるやわ〜い薬だけど、
彼のように、世界から注目され「自分がいないと撮影現場が動けない」という
立場の人のストレスって、どんだけハードだろう。
撮影のために死ぬスレスレの薬を飲み、ほんとに死んじゃって、撮影がパー。
なんという皮肉。

ところがところが、彼の死で撮影が中止になっていた映画、
な・な・な・なんと、すでに撮影した部分を活かし、
残りの撮影を彼の友人ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人が
引き継ぎ、『Dr.パルナサスの鏡』が完成!

こちらがヒースの遺作として返り咲く(?)ことに。

劇場で見損ない、やっとDVDになったので観ましたが、
もう、ヒースが生きてる、動いてるだけで涙が出るし、
「いったいいつ別人に変わるんだろ」が気になるしで、
はっきり言って、全然内容がつかめませんでした!

どんな話だったか! 全然! わかんない!

ですが、思いのほかヒースは長生きしてて、ほとんど彼が演じ切ります。
ファンタジー性にうまくからめて、友人3人が引き継いでます。
編集、すごい。おみごと! 

もう一度観ないと物語については何も言えないのだけど、
物語が終わって、エンドロールの一瞬前にこの文字が出ます。

「ヒース・レジャーとその仲間からみなさんへ」

あ! と思った。
最高! と思った。

これこそが、彼の死を惜しむ映画界が、彼に贈った最高の賛辞。
彼を創り手として見送った、ということです。

同じ2008年に死んじゃった、もうひとりの名優は緒形拳さん。
彼が最後に出演したのは倉本聰の連続ドラマ『風のガーデン』で、
撮影は無事終了し、放送が始まる前に亡くなった。
第一話放送日。番組が始まる前に、画面にこんな文字が浮かびました。

「緒形拳さんに捧ぐ」

え? 

わたしは緒形さんが好きだし、彼の死はショックだけど、それにしても、
これはないだろう、と思った。

緒形さんは創り手である。
俳優として、視聴者に夢や希望、ときには強烈な激情を与えてくれる人だ。
彼の遺作は視聴者に向けて捧げられるもので、
本人に捧げちゃっては、もともこもないじゃん。
本人だって困るだろう。
ベクトル間違ってると思う。

それとも、こういうのって当たり前?

お国柄、「緒形拳とその仲間から」なんて気の利いた文句にすると
あれこれクレームもくるのだろうけど、
登場人物に作品を捧げちゃうなんて、シャレにならないし、
緒形さんのような名優には失礼だとわたしは思う。
せめて「ご冥福を祈ります」くらいのメッセージにして欲しい。

わたしは緒形さんが好きで、緒形さんを主役にしたシナリオを書いたことがある。
習作だけど、きちんと仕上げるつもりだった。
だから緒形さんが亡くなったとき、「あれどうすんだよう」と思った。

はっきりと緒形さんを見据えたアテ書き(役者を決めてシナリオを創る事)なので
もう日の目は見ないだろうから、ここにざっくりと、設定を書きます。

緒形さんは伝説のきこり。
木から木へ、ももんがのように飛び移る。
ひとり山奥に住み、実体は誰も知らない。
子ども達は彼を「もりりん」と呼び、遠足などで姿を見かけると大騒ぎ。
もりりんを見るとその日ヨイコトが起こる。とかとか、
都市伝説ならぬ山伝説となって、森の守り神とされている。
やがて「国家花粉症対策委員会」の決定により、その山の杉林を伐採することに。
もりりんと国家の仁義なき戦いが始まる。

という、ロマンスです。

どこが?

ロマンスがからむんです。きこり緒形と農林水産大臣(おばさん)とのロマンスです。

こんな企画通りませんかね?
このシナリオ、JUNKOはつつしんで、

「緒形拳さんに捧げます」

って、ますますおかしい?
 

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コメント

はじめまして。ランキングから来ました。
最近こういう「~に捧ぐ」って多いですね。
無くなった方へのリスペクトは必要ですけど、
作品は作品ですからね。
うーむ。

ではまた来ます。
こちらにも遊びに来てくださいね。

N.J.K.さま
コメントありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。

「〜に捧ぐ」は実は洋書(翻訳もの)に多いかなと思います。
子どもの頃から腑に落ちませんでした。わたしがこの本を買ったのに〜!と。

見方を変えればそれでいいのかもしれませんね。
わたしはどうも納得できないのですけど。

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