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2010年9月18日 (土)

映画の遺伝子

最近、昼間、『ノッティングヒルの恋人』がテレビで放映された。
10年前のハリウッド映画で、定番のラブストーリーだ。
好きな映画とは言えないんだけど、ついまた観てしまった。

わたしは珈琲が好きだ。
どんな店でもつい珈琲を頼んでしまう。
お好み焼き屋でも居酒屋でも、だ。
珈琲が大好きだから、まずい珈琲でもおいしいジュースより好きなんだ。

という理屈で、
好きなタイプではない映画でも、基本的に映画が好きだから、
ついつい、観てしまう。

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テレビで映画が放映されるときは要注意。時間の都合であちこちカットされるから
「え? さっきのアレはどうなったの?」ってこともあるけど
1度観た映画なら、むしろそのあたりも楽しめる。
「あそこカットしちゃうと、道理が通らない」などとツッコミ入れる楽しみがある。

『ノッティングヒルの恋人』はハリウッドの大女優と
ちいさな書店主の男の身分違いの恋で、
ジュリア・ロバーツとヒュー・グランドが演じている。

王女と新聞記者の恋を描いた不朽の名作『ローマの休日』の
あからさまなオマージュ。というか、パロディに近い。

__2


『ローマの休日』はオードリー・ヘップバーンを世界に紹介した映画で、
バイクの二人乗りシーン、美容院で髪をカットするシーン、
そのシーンシーンが素直なのに斬新で、ぴかぴか光ってる。
ラストの記者会見のシーンは、恋するふたりが私情を抑え、視線を合わせつつも、
それぞれの世界へ戻るというメロドラマになっている。

『ノッティングヒルの恋人』もラスト記者会見のシーンがあって、
ここでは恋が成就する。

45年を経て、恋のリベンジ。
観客が『ローマの休日』を知ってるからこそ、
ここでは単純なハッピーエンドでカタルシスが得られるのだ。

素敵な映画は永遠で、本体も消えないけど、
その映画の遺伝子がのちの作品に引き継がれてゆく。
その遺伝子を発見するのも映画を観る楽しみだ。

『ノッティングヒルの恋人』で、ふたりが夜、私有地にしのびこむシーンがある。
これは日本の連続ドラマ『やまとなでしこ』の中にもある。

『やまとなでしこ』も、絶世の美女と魚屋の店主との恋で、
『ローマの休日』の遺伝子を引き継いでいる。
遺伝子的には『ノッティングヒルの恋人』の妹みたいな存在。
だから、たぶん、
制作者が意識的に姉的作品と同じシーンを作ったのではないかと思う。

そういうのはパクリじゃなくて、オマージュであり、パロディであり、
遊び心を感じて、わたしは好き。

Photo

『やまとなでしこ』はよくできたラブコメディだ。
脚本家の中園ミホさんがある講演会でおっしゃっていたが、
当時好感度バツグンの松嶋菜々子さんに主役を依頼するとき、
「悪女役ですが、いいですか」と尋ねたら、
「多くの女性はわたしのこと嫌いでしょうから、ちょうどいいんじゃないですか」
と、すんなり引き受けたという。
「頭の良いひとだと思った」と中園さんは当時を振り返る。

お金持ちと結婚したい野望をあからさまにもつ桜子(松嶋さん)が、
あの手この手で金持ち男子を狙うのだけど、
どうしても気持ちは魚屋の店主に惹かれてしまうというお話。
お金が総てで、ほかはどうでもいいという、どん欲さがひたむきで、
憎みきれない悪女なのだ。悪女が主役でヒットした数少ないドラマで、
松嶋さんは女性ファンを獲得した。

好きなドラマなのだけど、今後は再放送が難しいかもしれない。
押尾学がレギュラー出演してるのだ。味のある役だった。残念だ。
でもいいドラマなので、再放送観たいな。


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