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2010年11月20日 (土)

『ペーパー・ムーン』後のJUNKOです。

月に一本、過去の名作映画を紹介する短文を書いています。
その仕事のため、普段借りるDVDの5本に1本は、興味より「古さと知名度」で選んでいます。
昔観たものでも、紹介する前にしっかり見直したいし、
DVDには思わぬ特典映像が入っていたりするんです。

名作って、DVD化するときに、出演者や監督に当時の撮影秘話を語ってもらったりするんですよ。
生き残った人だけ出てきて、当時を振り返るのです。
そんなインタビュー映像は貴重です。脚本作成秘話も語られるし、
昔の映画がいかに丁寧に、知恵を尽くして創られたかがわかります。
機材や技術よりも、「知恵」がいかに映画を良くするか。ひしひしと感じます。

さて今回借りたのは知名度バツグンの『ペーパー・ムーン』

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恥ずかしながら、未見でした。

 
かなり古い映画だと思っていたのですが、1973年に創られています。
1935年を舞台にしたモノクロ映像なので、もっと古い映画の印象がありました。
まあ、40年近く昔なので、古いと言えば古いけど。

ところが!

これ、
全然、古くないです。

全然、すんばらです。

この「新しい」感じはなんなのでしょう?

シーンのめりはり、気の利いたセリフ、人間の心理。
すべてが巧妙に計算されて、スキがない。

長年の映画作りのノウハウを駆使して最高のものを創った。

というふうに見えますが、1973年ですよ。

ひたすら映画人が知恵をしぼって、時間をかけて創った。
ただそれだけなんです。

もちろん、運も良かった。
テイタム・オニールという逸材が、俳優ライアン・オニールの娘として
この世に存在していたという「運」です。

9歳の女の子とお父さんかもしれないおじさん(詐欺師)の
シニカル・ロードムービーです。
セリフがシェイプされており、映像表現で言外を語ります。
遠景にまで焦点を合わせ、状況を語らせます。
観客の理解力を信じて、ぽんぽんタマを放ってきます。

ああ。

ひょっとして、

映画は、

退化してるんじゃないだろうか?

そんな絶望感すら持ちました。良すぎです。『ペーパー・ムーン』

けしてハデな演出、展開はありません。
が、すべてが「意外性」を持っています。
驚くべき完成度です。

まいりました。
これを観てないくせに、映画についてあれこれ語ってた自分が恥ずかしい。

今日からわたし、ペーパー・ムーン後のJUNKOです。
ペーパー・ムーン前のJUNKOとは違います。

今の時点で好きな映画No.1と言えます。


映画に関係ないけど、当時のテイタム・オニール、広末涼子に見えます。
顔似てます。
この映画でアカデミー賞助演女優賞をとり、この最年少記録は破られていないらしい。
なんで助演なんだろう? ばりばり主演ですぞ。
のちにテニス界のやんちゃ坊主、マッケンローと結婚しちゃうテイタム。
濃ゆい人生ですねぇ。


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コメント

見ました!恥ずかしながら、この映画、存在も知りませんでした(≧m≦)

やばい!
のっけのライアンの行動から、いきなりもってかれました。

セリフ、情景描写、隅々に気が配られてる!
そうすると本当に、余計な説明がいらなくなるんですね!
こういうことはシナリオの基本として学校で習ったけど、
ここまで完璧に具現化したものを、初めて見た気がしました!感動!

いっさいムダがなく、すべてが効果を発揮している・・・
アディとモーゼ、二人の人柄や、関係性を描くことに・・・

そしてラスト、粋ですねえ・・・。
お!こう来たか、うん、こう来なきゃ!という感じで、
うれしくなりました。
JUNKOさん、名作紹介、ありがとう!

こころんさま
やった!
もうペーパームーン後のこころんさんですね。
これお手本のような映画ですよね。
完璧なんです。シナリオが、完璧。

PM後のわたしたち、きっとシナリオの腕上がってますよ。
観るだけで腕が上がる(気がする)ペーパームーン。
わたしの理想の映画です。

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