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2010年12月26日 (日)

第九の真実

 
 
あれ?
いつのまにかクリスマス、過ぎてますね。
ケーキ、安売りしてませんかね。食べ損ないました。

「クリスマスに第九を聴く」と、自慢げにメルマガやブログで書きましたが、
コンサート当日に会議が入りました。

それでも第九は大事です。
よく知らないから、よく知るために大事な経験ですからね。
なにしろわたしにとり冥土の土産なので、事情を汲んでいただいて、
開演時間を避け、早い時間帯に会議の時間をとっていただきました。ありがとございます。

でも会議と言うのはですね。
1時間や2時間で終わるものではありません。
5時間6時間なんてこともあるわけです。
会議は終わりませんでした。

そこでわたし、いったん第九のために会議を中座させていただき、
終わったあとに会議に戻ると言う、

ナニサマだよ!

ってことをさせていただきました。

Daiku


 
おやさしいクライアントさまなので、「いってらっしゃい」と見送ってくださり
「帰ってくんな!」とはおっしゃいませんでした。

会議の席を立つとき、おひとりが「第九って一時間くらいあるんだよね」とおっしゃいました。
すると若い人が「え? 知らなかった! ほんとですか?」と驚いています。
「知らないの?」「知らないっす」という会話が飛ぶ中、
わたしは1時間ということに静かに驚いていました。
しかし「知らなかった」とわたしが言ったら作家として信用を失うような気がして
飲み込みました。
ウケをとるか信頼をとるかで信頼をとりました。


チケットは2枚いただいています。
1枚は家にいる夫に渡し、「来れたら来てね」と言っておきました。
互いに仕事が忙しく、行けないかもしれないけど、
せめて聴けるほうが聴きましょうということです。

メロドラマならばここで会えません。
会えないからこそメロドラマなのです。
現実的なしょぼい中年夫婦なので、会えました。

それにしても年末のクラシックコンサートはすごいですね。
和服の人、少なくないです。みなおめかしなさってます。
クリスマスなので、このあとお食事にでも行くのでしょうか。
そんな中、先に座って席から手を振って合図する夫、目立ってました。
「くすむ」という目立ち方もあるんですね。

くすんだ夫婦は並んで座りました。
わたしはうれしくなって言いました。

「いよいよジャジャジャジャ〜ン、だね」

夫「それって『運命』でしょ」

私「『運命』は第九でしょ」

夫「『運命』は第五じゃない?」

えっ! そうなの?

わたしは第九のチケットをいただいたとき、ベートーベンだとわかりました。
ベートーベンが『運命』の作者だと知っていたので、

第九=ベートーベン=運命  と思い込んでおりました。

考えてみると、あれほど有名な作曲家なのですから、曲はたくさん作ってて当然です。
第九、って言うからには、少なくとも九曲はあるはずです。

「じゃあ、第九ってどんな曲?」と尋ねると、夫は首を亀のように縮め、
「知らない」と言います。
「『運命』は第五じゃないかも、責任持てません」急に弱気になってます。

コンサートホールには人を弱気にさせる力があるんです。

「知ってる曲かな〜」「どうだろ〜」

始まるまでの間、くすんだ夫婦は会話します。
この会話を聴かれたらつまみ出されるでしょうか?
お高い席なんです。

ふとどきものっ!とか、みのほどしらずっ!とか。

つまみだされず、ちゃんと聴けました。
知っている曲です。『歓喜のうた』ですよね。
歌ったことだってあります。そうか、これが第九なんだ。

オーケストラの音色はそれはもう、すばらしかったです。
うっとりと聴くだけではもったいないので、いろいろ観察します。
合唱の人たちが舞台の後ろで座っているのですが、数えたら横一列が23人いて、
たてにも7列あって、うわ、すごい人数の合唱団です。

観客を見ると、驚くべきことに、睡眠率高いです。
首が前後にゆらゆらしています。
和服の人もです。
ひょっとして「ノッて」いるのでしょうか?

途中からは合唱も加わります。
わたしは楽器だけのほうが好きなのですが、
合唱が始まると、みなさん起きます。
こぶしを握りしめ、あきらかに感動中!の人もいます。
睡眠率一気に下降。というか、皆無。
音量のせいかもしれません。

わたしは耳栓をしました。音量を調節するためです。
だって百人以上の口がいっせいにこっちにむけて叫ぶのですから
鼓膜がビリビリします。
でもこんな良い席で耳栓するのはあまりに不遜ですから、
髪で耳を隠して、耳栓が見えないようにしました。

ひとつ質問があります。
舞台前列にいたソロの4人が、演奏が終わったあと舞台から引っ込んで、出て、
引っ込んで、出てを4、5回くり返しましたが、あれはなんなんですか?
アンコールかな?と思ったけど、演奏も歌もなく、
ただ出たり入ったりして拍手を浴びていました。
4、5回も、です。
それにどんな意味があるのか、ご存知の方がいたら教えてください。

コンサートが終わり、夫と別れ、会議に戻りました。
家に帰ったら夜の9時で、ご飯をたいて卵かけごはんを食べました。
その後、瀕死のパソコンで必死に原稿に取り組みました。

これがわたしのクリスマスです。

卵かけごはん。これは冥土の土産に持ってゆきたいくらい
大好きなメニューなので、しあわせなクリスマスでした。

第九を聴いてご馳走を食べた。
という事実は、確かです。


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コメント

すごいですね〜第九を聞いた後に,大好きな卵かけご飯〜第九に耳栓?普通用意するのかな?始めから用意周到ですね〜コンサ-ト大嫌いです.特にそんな感じのクラッシックはお金くれても無理っす!人間が雑に出来ていて,人ごみ嫌いです.新年の神社の参拝も嫌いです.寒いし込み合っているし〜でも新年くらい少し大人らしくと出かけるが本音はアホくさ〜だから良い事無いのかな?ところで旦那さんすごいですね〜運命が第五だなんて分かるなんて?それに歌が始まるまで寝ている人は多いでしょう〜当然だと思うが演奏者にも失礼だが?無理でしょうね!まぁ〜私も寝るタイプだから分かるね〜まずはケ-キの無いクリスマス無事に終わってよかったですね!

michiさま
ありがとうございます、無事クリスマスをしのぎました!

耳栓、わたしは常時携帯してるんです。お財布くらい、必需品です。
試写室や映画館の音量がいつも大きく感じて、耳にティッシュ詰めたこともあります。
思いも寄らぬ場面で大音量にでくわすので
数年前から耳栓は携帯品としてバッグに入ってます。
鼓膜が弱いのかもしれません。

人ごみはわたしも苦手です。
たまに人ごみにゆくと「カタギの人々の暮らし」を実感して、
ものめずらしく、人を見るのが楽しいですけどね。

歌が始まるまで寝るのが当たり前って発想は新鮮です!にゃるほど〜

返事が出来るという事は〜PC無事に動いているんですね!第九が終わりクリスマスも終わり〜あとはお正月を迎えるだけですが〜仕事納めは?会議が年末に入ってくるという事は,まだまだ仕事納めではないのかな?それとも仕事は1月1日もお休み無く続くのですか?私は生まれながらの商人ですが〜絶対に1月1日だけは,休みます.コンビニとか〜正月にも休めない業種もあるが〜正月くらい朝から飲まないとね〜

michiさま
仕事納めないんです〜明日も会議です。会議のあとはたいがい仕事が発生します。
1月2日が納期なんてこともありました。
相手先も出勤してるし、こちらよりずっと過酷そうです。
わたし、働き者ってわけではなくて、みなさんががんばってるときに
だらだらしてたりするんで、ラクしてるほうだと思います。反省。
元旦は休む!そう決めるのが正解ですよね。michiさん普段しっかり働いてらっしゃるから
それができるんです。
わたしは人よりさぼってる罪悪感があって、それができないんです。

こんにちは。まゆみです。

独唱者が何度も出入りするのは、う~ん、舞台の主役が何度もカーテンコールで
出たり入ったりするあの感覚だと思います。

舞台の花といった感じかな

からだ気をつけてお仕事してくださいね。

まゆみさま
そうなんですかぁ!
実は舞台もめったに見ないので、よく知らないけど、
カーテンコールならなんとなくわかります。

今回は回数が多かったので、どうしたのかなと思っちゃいました。
そういえば、拍手をする機会をいっぱいもらって、聴衆がうれしそうでした!

からだ、気をつけますね。お互い、からだ第一でいきましょう!

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