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2011年2月 1日 (火)

伊丹脳遊園地

 
1月がイッちゃいました。
2月はニげると言いますが、首根っこを押さえてニぎりしめておきたいです。

『お葬式』で伊丹さんに興味を持ちまして、
かたっぱしから作品を見てゆく所存でごさいます。

あれ? なんで丁寧語? 意味不明。
心意気、かもしれません。
決意表明でございます。

チョイスしたのは『タンポポ』と『静かな生活』です。
なぜこのふたつかと言うと、前者は話題作だし、コメント欄で推薦もあったので。
後者は逆に話題を聞いたことがないので選びました。
どちらが彼らしい作品なのか、彼らしさとはなんなのか、観てみました。

結果、どちらも同じ重さでズドンとわたしの胸に落ちました。
テイストが全然違うのに、共通点があります。

ひとの脳の中を覗いたような感じがするのです。
だから興味深いし、驚かされるし、ひとの脳なので、違いまでもが面白い。

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『タンポポ』は西部劇のパロディっぽい味付け。
食と人とのつながりをおかしさを越え、悲しいほどに追求しています。

『静かな生活』は文学的です。かなりグロテスクなシーンもあり、嫌悪感を抱く方もいるでしょうが、それも人生です。わたしはせつなくて、2度、涙が出ました。

 
思えば映画って、ひとの脳的映画と、万人の脳的映画と分かれると思います。

万人の脳的映画と言うのは、観客を意識して、感情の流れを裏切らない。
もちろん、驚かせたり、どんでん返しもあるのですが、
あえて驚かせる。あえてどんでん返しをする。
創り手はそれを目指すため勉強し、ナンタラ方式だのとマニュアルが出来上がります。

もちろんわたしもそうなんです。
たとえばミステリー。
冒頭に何をもってくると観客の興味を引き、次に何を見せると心をつかみ、心をゆさぶり、
謎はどのあたりでどう見せてカタルシスを持たせるか。
そこに知恵を尽くすんです。
それが創り手の誠意だと思っています。が、
もちろん、それだけではダメなんです。

だってそうするとどんどん余分なものがなくなって、
みんなおんなじ話になっちゃう。
家族映画だとしましょう。まずは小さな兄妹が出て来て、あたりさわりない苦労をして、
できたら小動物をからませて、両親はどちらかいないほうが良くて、
無理解な大人と、理解してくれる大人がいて、雨を降らし、子どもが濡れ、
あとは誰かが死ぬか生還するかで、ジ・エンド。

それが3Dになったり、突拍子もない未来になったりして、色を付ける。

見る側の脳に沿って、見たい物を提供するのが、万人脳映画。

ところが伊丹作品は違う匂いがするのです。
他人の脳を覗いたような、衝撃がある。
しかもひとりよがりじゃないんです。
それがどう観客に見えるか、ちゃんと意識してるんです。
でも迎合しない。

ボクの脳内で遊んでください。と言ってる。

これでもかこれでもかと伊丹脳遊園地で遊び、くたくたになっちゃう感、あります。
おなかいっぱい。でもおいしいからまた食べちゃう。そんな感じ。

まだ3作しか見ていないので、勝手な感想ですが、
もうひとつ、伊丹作品には共通項があります。

母的女と、女的女が登場します。
必ずこの二者が登場し、この二者は交わらない。

伊丹さんが女性に求めるものがこの両極なのかもしれません。
そしてどちらにも、別側の要素を見たくない。という男のワガママも感じます。

伊丹脳遊園地は疲れるので、いったん万人脳映画の『アマルフィ』を見ます。
その感想はまた。


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