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2011年5月14日 (土)

トリック報道

先日、NHKの『爆問学問』で、トリックアートを紹介していました。
いわゆる「錯覚」です。
見る角度や条件によって、本質とは違う見え方をする。
それを学問として研究している人が登場して
さまざまな錯覚を披露してくれました。

錯覚によって見えている形が、本来の姿を見せるとき、
脳がぐにゃりとゆがむような感覚を味わいます。

人ってこんなにも簡単に「錯覚」するのだ。
オドロキです。

ふと、思い当たることがありました。

母が、ある事件について、ある感想を述べます。
その感想と全く同じことを同じ言葉で話す人が、知り合いにいます。
わたしはその感想に「ある種の偏り」を感じます。
その事件にそういう感想を抱くのは、あってもいいことだけど、
アカの他人がこうもピタリと同じ視点でものを言うのはおかしい。
それほど公平な意見とは思えません。

わたしは想像します。
テレビの報道番組の視点をなぞっているのだと。

昔のニュースはたんたんと事実を述べていたように思います。
しかし今は、キャスターという人がいて、「あってはならないことが起きました」とか
「政府の対応が遅れているのは確かです」とか、意見をツケタシます。
脱力して見ていると、それが真理のように思え、そう解釈するのが正しいと
刷り込まれてしまいます。
一種のトリックです。
ワイドショーのコメンテーターたちも、同じ方向性で意見を述べます。
違う意見の人がいると、視聴者がその中から「自分の意見」を見つけてしまう。
視聴者が賢くなると困るのかな?

報道によって、菅政権は「リーダーシップに欠ける」とされ、
朝青龍は「品格がない」と刷り込まれます。
その刷り込みで「叩き」が始まります。

叩く人たちはなぜその対象を「悪」と確信し、自信をもって叩くのでしょう。
なにか特別な情報を得ているのでしょうか。
確かな根拠、あるのかな?

やくみつる氏が朝青龍引退後、とまどったように
「ゴーイングマイウェイすぎて理解できなかった」と言いました。
なぜ叩いてしまったのか、ご自分でもわからないのでしょう。
理解できないものを叩く。それは生存本能でしょうが、
人種差別やいじめもおんなじ構造です。

トリックの話に戻ります。
人間は、目で見えるものに、脳が経験を補うのだそうです。
この「経験による補い」によって、錯覚が起こるのだそうです。

経験値の低い子どもにはトリックが通用しないそうです。
脳がまっさらだからです。

ニュースキャスターの発言に「それ、変」と思ってしまうわたしは
経験値の低いお子ちゃま脳なのかもしれません。

お子ちゃま脳のわたしに「それでいいんだ」と自信をくれるバイブル的一冊。

Maisin

佐藤雅彦さんの『毎月新聞』
心が不安定な時に読み返します。
心と頭に栄養がゆきわたります。
考えることから、何かが生まれる。って、希望が持てます。

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コメント

わたしも、いろんな言葉にいちいち「?」とひっかかるので、お子ちゃま脳のようです。
佐藤さんの自由で風通しのよい発想、昔から好きなので、早速買ってみました。
これから読むのが楽しみです♪

そうそう、師匠のご本も出版されましたね。『武士の料理帖』
江戸と食べ物のセットには非常に興味があるので、これも買わなきゃ!

最近読んだ本で町田康さんの『スピンク日記』が良かったです。
町田さんの小説は読んだことないのですが、エッセー最高!
スピンクという犬目線のエッセーで、「犬の気持ち分かってるう」と思いました。
自由な文体も音楽のようで、心地よいです。よかったら本屋さんで手にとってみてください。

こころんさん
買いましたか!
どこから読んでもだいじょうぶな、おもしろ本ですよ。
わたしは「6月37日」と「勝手な約束」が特に好きです。

師匠の本、たしか来週発売ですよね。
わたしも絶対買います。
師匠の本は、他の方との傑作選『甘美なる復讐』を今アマゾンで注文中です。
http://www.amazon.co.jp/甘美なる復讐―「オール読物」推理小説新人賞傑作選%E3%80%884〉-文春文庫-文芸春秋/dp/4167217686
この中の『二万三千日の幽霊』が師匠の受賞作です。

たまたまさきほと本屋をひやかしたとき『スピンク日記』を見ました。
主人がポチで、とかなんとか、帯に書いてあったような。
それがとっても印象的で。だって主人がポチですよ。
なんだろうと思っちゃいますよね。
でも買いませんでした。ああ、ふところ事情により。
お金が入るかもなアテが、昨晩、はかなく消え去って…
町田さんは猫派なのに、犬派に寝返ったのでしょうか。
実はわたしも犬派なのですが。

あ、それ、師匠に「読みたい!」って言ったら、
「手に入らないかも」と言われ、
探したら本当になかった本だ。
で、できれば、いつの日か、貸していただけたらうれしいなあ・・・。

新刊発売は来週ですか!この後本屋を右往左往するとこでした。
JUNKOさん、サンクス!

町田さん、寝返ってませんよ。最新のエッセーは猫のみたいです。
二階が猫部屋で一階が犬部屋みたいよ。幸せなおうちですね♪
『スピンク・・・』ぜひ立ち読みしてみてください。
(作家さんのブログで立ち読みって書いちゃだめだよね・・・)
ただし、本屋でにやにやしてる不審人物と思われても知りません。
「ばかだね~、こいつら(スピンク+ポチ)。わっはっは」
(失礼なようですが、たぶんご本人はそれを狙って書いてると思います)
と楽しませてくれる本です。

こころんさん
師匠の短編、絶版なんですって。
ちゃんとゲットするんで、お貸ししますよ。
よかった。たまにはわたしも人様に貸したいです。
新刊は24日発売ですよ。
どちらも読んで師匠の作品を講評しましょうよ!(えらそー)

立ち読みと言えば、立ち読みで読み切ってしまった本があります。
もう時効ですよね。『愛される理由』です。
あ、立ち読みで怒られた経験もあります。
キヨスクで住宅情報を立ち読みしたら「ちょっとあんた!」と怒られました。

町田さんはスタジオパークに出たとき、サイコーでした。
脱力系前向きマン、って感じでした。

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