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2011年5月 1日 (日)

ビタミンフラワー

何日かぼうっと白い花を見ていましたら、思いがけず今日、
ビタミンカラーの花をもらいました。

Hanay

娘が来て、この花をくれて、さーっと行ってしまいました。
元気を出してということでしょう。
なんて心根の優しい、良い子でしょう。親の顔が見たいわ。

今、本を読んでいます。カズオイシグロの『わたしを離さないで』

Book

なぜ読んでいるのかというと、

 
村上春樹さんがずいぶん前の対談集でこんな文を書いてます。
「最近読んだ本で一番心に残ったのはカズオイシグロの『Never Let Me Go』です。
まだ翻訳されてないけど、日本でも出版するらしい」

それ、2006年に日本でも出版されたのですけど、わたしは気付かなくって、
このたび映画化して、その映画を見たんです。

わたしを離さないで

前評判がすごく良くて、わたしも見て、とてもいい映画だと思ったのですが、
一点、ひっかかるところがあって、そこが気になって。
小説はどうなってるのかと、読んでみることにしました。

気になったのはストーリーやエピソードではなく、
あるしかけ(というか、秘密)を観客に知らせるタイミングが、
ミステリーとしてはありえないタイミングで(早いっす)、
だからこれは「謎解き」に重きをおかずに、じっくり味わって欲しいと言う
制作者側のメッセージなんだと思うのです。

だけど、もしわたしが脚本を書くとしたら、やはりこういうタイミングじゃなくて
もう少しじわじわと、階段を昇るように仕掛けると思う。
そのほうがせつなく、味わいも深くなるんじゃないかと思うんです。
思うだけで確信はないのですが、原作はどうなってるか気になって
読むことにしたんです。

本はなるべく近所の本屋さんで買うようにしています。
近所の本屋さんって、なくてはならない存在なので、なくなっては困るから
そうしています。
が、この本は近所の本屋さんにありませんでした。2軒ともなかったです。
「お取り寄せ」になるそうです。
いつになく早急に読みたかったので、お取り寄せはせず、アマゾンで購入しました。
「お取り寄せ」だと5日はかかりますが、アマゾンだと2日で届きます。

なるべく本屋さんで買いたいのですが、アマゾンの便利さには負けます。
5日くらい悠然と待てる人にわたしはなりたい。

さて、原作は「じわじわ系」です。
じわじわだけど、謎解きタイミングは映画と同じくらい。
原作に忠実に映画を構成したのでしょう。

この題材は小説のほうが合っているように思います。
そして、なんだろ。新鮮な筆致です。
翻訳本なので、このゴツゴツとした飾りのない筆致が
作者のものなのか、訳者のものなのか、わからない。

わたしが買ったのは文庫本で、訳者のあとがきを読んで驚いたのですが
「下訳」という存在がいるのだそうです。
訳者の息子さんがそれをやったそうです。
原作をまず日本語に訳す人がいて、それを訳者が文学作品に仕上げる。
なるほど〜
その「下訳」を「損な役回り」と訳者は書いています。
つまり息子の労をねぎらっているわけ。
なるほど〜

脚本にも同じような仕組みがあって、脚本の前にプロットがあります。
原作(小説)があっても、そこから「映像用プロット」を起こし、その先に脚本があります。

脚本家がプロットを起こすべきだとわたしは個人的には思うのですが、
時間や予算の都合なのか、分業になる場合が多く、
プロット担当はプロットライターと呼ばれ、名前が出なかったりします。
原作無しのオリジナルプロットでも、著作権すらありません。

新人や無名の人がプロットを書く習慣が業界にはありますが、
企画会議に何度も足を運び、原作と向きあうのはプロットライターです。
わたしはこの「プロット」が重要だと感じていて、
そこを担う人材は有能でなくてはならないし、
大切にされてしかるべき、と思っているので、
ここが軽んじられている状況が不思議でなりません。
わたしは業界をよく知らないから、素人考えなんですけどね。
きっと長年の経験から業界の慣習があるのでしょうし、
意味のあることなのでしょう。

漫画は作家が描いたものをアシスタントが仕上げたりするのに
映像の脚本は逆の流れなので、そこがとっても腑に落ちない気持ちです。

宮崎アニメはこんな流れですよね。

絵コンテ(監督)→アニメ(アニメーター)→仕上げ(監督)

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ホン de ぶんぶん」カテゴリの記事

コメント

母の日のお花奇麗ですね;:゙;`(゚∀゚)`;:゙
ところで〜本屋さんも,きっと衰退の勢いがすごい事だが,それもこれも原因は銀行が関係している!
昔〜家庭にどんどん自宅のお風呂が出来る様に成り銭湯がすごい勢いで潰された!
映画館も田舎はどんどん無くなりつつ〜私の所にも無いが困らない?
DVDやレンタルビデオが簡単に借りられるなら必要無く成る!
時代の流れと言ったら言い方が悪いが〜銀行はこれからの見込みで,お金を貸したり
貸しはがしを平気で行う〜銀行も生きる為には仕方ない事だが〜それでも激しすぎる
本屋さんも在庫を持てないから,お客が逃げる〜逃げたお客は来なく成る
それでどんどん将来も見込みが無い業種は淘汰される!怖い時代だが?仕方の無い事も一理かな?

michiさん
あ、そ〜か〜
母の日の花なんですね、これ。
今気付きました。もうすぐですもんね。
本屋さん…かしはがし…なるほど〜
本屋さんはやっぱりあったほうがいいです。
反省。今度からお取り寄せにします。
本屋さんってどうして取り寄せにこんなに時間がかかるんでしょう?
取り次ぎシステムのせいかなぁ?
こんなに流通が高速化しているのに、不思議でなりません。

白いお花の次にビタミンカラーのお花がやってくるって、とてもいいなと思いました。
それぞれにお花に込められた思いがありますね。

私も最近一番気になって観た映画が「わたしを離さないで」で、これまた原作が気になって
読んだ口です。しかし、小説は読みずらかった、私には(汗)。断念する
気合いのなさですみません。

最近衝撃を受けたのは映画は「八日目の蝉」です。シナリオも読んで違う種類の涙が。
どちらも素晴らしかったです。宿ってるなぁ、神。と、思いました。

なみなみさま
「わたしを離さないで」読みにくかったですか?
たしかに普通の日本の小説と文の運びが違いますよね。
わたしはこのパツパツした感じが結構好きなんです。

『八日目の蝉』はドラマを見ました。NHKの5話完結。
これ原作は小説なんですよね。
しかも現実の事件をもとにした小説だと聞いています。
映画の方は見てないのですが。DVDになったら借りて観ます。
ドラマでは、わたしはこどもを誘拐されちゃった側の気持ちに
同情してしまい、主人公に感情移入できなかったんです。

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