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2011年8月23日 (火)

だいこんの花

昨日のことです。
母からまた電話です。

気温が上下するから体調管理をちゃんとしろとか、
ひさびさに大河ドラマを見たら、ちゃんと面白いとか、
おとうさんが今度心療内科に行くのよとかしゃべり、
「心療内科じゃない! 脳神経外科だ!」と叫ぶ父の声が入り、
とにかくこちらはふんふんふんと聞きながら、
長くなりそうなので、片手でパソコンを操作し、ネットのニュースを見てました。

「あ、竹脇無我死んじゃった」とわたしが言うと、
母が「なんですって? 死んじゃった?」と叫びます。

母は竹脇無我のファンです。
わたしも好きです。
ショックです。
母は言います。

「なんで新聞をとってないあんたが知ってるの?
 ワイドショーも見ないあんたが?
 こういう知らせはわたしからあんたに伝えるのが筋じゃないの」

大好きな竹脇さんが亡くなって、動揺するのはわかるのですが
竹脇さんの死よりも、自分があとから知ったことを悔やんでいるようで、
なんだかこう、不謹慎です。

普段から、
母はわたしが新聞をとらないことを非難します。
生活破綻者であり、社会人失格だと説教します。
わたしはここぞとばかりに言ってやりました。

「ネットのニュースは新聞より早いんだよ」

すると母は返事をしません。
「ネット」の意味がわからないようです。
わからないなりに、竹脇さんの死を実感したのでしょう、
しんみりと言います。

「竹脇無我のおとうさんは美声で、それはもう、素敵だったのよ。
 自殺で亡くなったけど、惜しい人だったわ」

「おとうさんも俳優だったの?」

「いいえ、アナウンサーよ」と言い、得意げに
「ほうら勝った。あんた、知らなかったでしょう?」

芸能ニュースに自信を持っている母は、
あくまでも「自分が発信する側」であって、
娘は「受信者」であってほしいようです。

竹脇さんは、昔、母が夢中になって見ていたドラマ『だいこんの花』に
出演していました。
わたしはあまりに幼くて、タイトルバックの印象しかありません。
シンプルな「絵」と「詩」だった記憶です。
昔のドラマは静かに始まり、見る側も息をひそめて集中しました。
見る側に気合い入ってました。
録画できないし、一期一会だったんですよ。

最近DVDを借りて見直したのですが、芸達者の森繁久彌さんと
朴訥なたたずまいの竹脇さんの間の独特の空気、
憎まれ口をききながらも、互いをそっと思い合う、健全な親子関係が、
すばらしい。クスッとしてホロッ。です。

今こそそんなドラマが見たい。
いびつな不健全さで目をひかなくても、
健全で面白い物語、ちゃんとできると思うんです。

世の中の空気をドラマが映すという面も確かにあるけど、
ドラマが世の中の空気を作る部分も大きいと思うんです。

『だいこんの花』や『大岡越前』を見ると、
竹脇さんの美貌は「柔らかい」という個性を持っています。
当時の日本男児には珍しい、はかない美しさがあります。
万人に愛される美しさを持って生まれるって、どんな気持ちでしょう?
美しさを持て余す、ってこと、ないかなぁ?

わたしが今、握力が500kgwになったら、持て余すなぁ。
もう少し欲しいけど、500はいらないなぁ。

ちなみに500kgwはゴリラ相当です。

本日はこれから出かけますが、ゴリラの握力を要求されることは
おそらくないでしょう。


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コメント

竹脇無我さんの訃報、私もショックです。

中学生の頃、「大岡越前」が大大大好きでした。
(時代劇好きで有名だったんです…私)
縦笛でテーマソングを吹こうと思ったら、音域広過ぎて途中までしか吹けなかったっけ…。

竹脇さんは小石川療養所の医師の役でしたよね。
無愛想に言い放つというかブツリと言い切る台詞回しが独特でした。
芝居がかってない芝居?で、当時の私には妙に印象に残りました。

「だいこんの花」観てみたくなりました。

JUNKOさん、世の中の空気を和らげるドラマ、書いてください。

竹脇さんのテレビは見た事無いし〜ちょっと興味沸く人じゃないが??
暫くの間〜鬱病で悩んで闘病生活も長かったと聞きますよね〜(゚ー゚;
あれだけ,一斉を風靡しても,芸能人は永遠にスタ-で居る事が難しい世界なのかな?
私たち庶民には分からない世界感だが〜俳優としてはすごい人だったんだろうね〜?
なにか?竹脇さんの見ていると三浦友和を思う出すのは?私だけ?そんなイメ-ジなんだが?

kaeさま
大岡越前のテーマソングに目を付けるのはさすがですね!
しぶい! クール! センス、半端じゃありません。
そうそう、医師役でしたね。もみあげがあったような…。
目が大きいのにくどくなく、透き通ってて、
独特の存在感でした。
『だいこんの花』では、とにかく若いです。
つるつるすべすべで、若いのにギラギラしていません。
どこかひとごとみたいな、空気が抜けてるような演技をします。

わたし、世の中和らげ隊として、使命を全うすべく、がんばりまっす。

michiさま
三浦友和サン!そういえば、そうですね。
わたしは妻夫木サンという印象です。
みなさん好青年系ですよね。
男性から見るとそう魅力的ではないのかしら?
妻夫木さんといい、竹脇さんといい、
女のわたしには「誰からも好感もたれる顔」に見えます。
竹脇さんははかなげでしたけどね。

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