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2011年11月26日 (土)

家訓

本日、夫が家を出てゆきました。

夜には戻るでしょう。『妖怪人間ベム』には間に合います。

サラリーマンの夫と暮らす専業主婦だった頃は
「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」はわたしの専売特許でした。
今の夫(イラストレーター)と結婚してからは、言われる側になりました。

「おかえり」って、こんなにあったかい言葉だったなんて
もらって初めて気付いた次第です。
貴重な言葉をもらっておいて感謝しないオロカモノは
宝くじで一等賞が当たっても、たいした人生は送れないでしょう。
ほらそこの人!

いつものことですが、話がそれました。

本日は東京某所で映画祭&セミナーがあり、
某映画プロデューサーからご招待いただいたのですが
この土日に進めておきたい創作があり、
すごーく残念だけど、行けないな…と残念がっていたら、
夫が興味を示し、代わりに行ってくれることに。

ありがたい。

創作を進めながらにしてセミナーの内容を知ることができます。

玄関で見送る時、「帰ってきたら内容教えてね」と言ったら
夫の顔がひきつりました。
「うまく説明できないかも、もごもご」

そうでした。夫は説明が下手で、要領を得ず、
いつも最後は「で、これがあれでどうした?」と
わたしに問いつめられてしまうんです。

本日も「ベム」後、問いつめられた夫が
悲しそうに下を向き、仕事部屋へフェードアウトする姿が
目に浮かびます。

とりあえず笑顔で「いってらっしゃい」と言いました。

「いってらっしゃいは笑顔で言う」は大山家の家訓です。

人間、一歩外へ出たら何が起きるかわかりません。
それが最後の言葉になるかもしれないし、
怒った顔で送り出すと、それを気にして事故にあうという
可能性を広げてしまうかもしれません。

「いってらっしゃい」は必ず笑顔で! と母に教わりました。

「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」は大切だから、
子どもが生まれた時、「家にいるおかあさんになろう」と決めたんです。
離婚して働きに出るまでの十年間、
夫と子どもにその言葉をかけるのが、わたしの仕事でした。

キャリアという点ではブランクに違いないけど、
するべきことをしていただけだと今でも思っています。

現在少子化対策で、生後すぐに託児できる制度が求められており、
若いマンパワー確保で経済効果も上がると言われています。
先日も大学教授が「おかあさんのためにも、国のためにも有益」と言ってました。

いつも気になるんです。
議論に「子どものためにも」が欠落しているんです。
気付いてないのかなぁ。目をつぶっているのかなぁ。

このまま突っ走って、幸せになれるのかしらん。

欧米ではとっくに制度が確立してて
遅れてるのは日本だけ、ってよく言われるけど、
欧米って、基準にしていいの?
失敗ばっかりしてる人たちだと思うけどなぁ。

子どもをうんだら大人は少しだけ人生を削って分け与え、
何年かして復帰しても受け入れてもらえる社会にするほうが
子どもにとっても大人にとってもいい人生になると思うんです。
そういう意見、あまり聞かないので、不思議です。
間違ってるのかな。わたしは有識者ではないから、間違ってる可能性ありマス。

育児は、最初のある一定期間が、とっても大事だと感じます。
論理的に説明できないんですけどね。学者じゃないので。
情緒的部分をつかさどる脳の何かが形成される時期じゃないかと思うんです。
母の勘で言ってます。
そこをしっかりすれば、あとはおおかた、なんとかなる気がする。
お受験なんかしなくっても、スクスク成長し、スイスイ知識を吸収します。

生物としての大事な時期を社会の都合だけで決めていいのか、不安です。

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コメント

私も母にはいろんな思いがありますが、いつも「おかえり」と
言ってくれた記憶だけは、ふんわりと守られた幸せな記憶です。
いやなことも覚えているけど、いいことも覚えているなと思います。

ふと、夫に「おかえり」や「いってらっしゃい」を言っている自分の顔を
頭の映像で再現すると……どうもいつも「真顔」っぽいです。
笑顔笑顔、身内にこそ、笑顔。

なみなみさま
親との記憶って、かなしいものとあたたかいものが
まざっていますよね。
あたたかい記憶を手本に、かなしい記憶を反面教師に
どちらも有効利用しています。

スマイル〇円ですからね。笑顔笑顔。

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