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2012年8月18日 (土)

正解を捨てる

近所の本屋さんに寄ったら
「講談社文庫 真夏の最強ミステリーフェア」をやっていて
その中に小さい猫弁もいました。
東野圭吾さんと宮部みゆきさんに挟まれて平積み!

Mysfair1

Mysfair2


BBC『シャーロック』のこんなセリフを思い出します。

「出て行ってくれ。お前がいると、この部屋のバカ指数があがってしまう」

転じて…

「出て行ってくれ。猫弁があると、この棚のミステリー指数が下がってしまう」

たしかに…

さて(話を変えちゃう)、
BBCの『シャーロック』の特典ディスクに
なんと一話目のパイロット版が入ってました。

放送された本編は90分ですが、パイロット版は60分。
これが評判が良くて、BBCが「90分で3本作れ!」と言ったそうで、
一から撮り直したんだそうです。

すごいなぁ。イギリス人ってなんて贅沢なことするんだろう。
しんじられない。


パイロット版を見てさらに驚いたのですが、
脚本はこちらのほうがパーフェクトなんです。
ミステリの核心部分にやや弱さはあるものの
人間ドラマとしてはむしろ上で、涙が出ちゃいます。

パイロット版は「正答」です。

「正しい答え」を捨て、作ったのが
90分×3(話)×2(シリーズ)なんですね。

本編は物語が何層にもなっていて、
一回観ただけではわからない部分が多い。
見ていてどんどん置いて行かれます。
ふつう、こういう事態を避けるように脚本を書きます。
が、
なんと、
半わかり状態でもおもしろい。
だから何回も見てしまうし、DVDも売れます。

対し、パイロット版は一度見たらすべてが無理なくわかります。
だから感情移入しやすい。
脚本のお手本のような作りです。
パーフェクトです。しかし、

パーフェクトを超えた540分が、未来を作るのだと気付きました。

本編はつめこみすぎでゆがんでて、面白さがあふれ、こぼれてる!

この先もこのシリーズは続くそうです。
世界中で次作が待たれていることでしょう。
まるでハリー・ポッター。

脚本家としても小説家としても
わたしはまだ正解にたどりついてないけど
もしたどりつけたとしても、
それを捨てる勇気を持ちたいと思います。

イツノハナシダ…マズハセイカイ。

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コメント

夏休みも終盤、近所の本屋さんにはちょっと真剣な顔をした子どもたちが何人もいました。
400字×3枚の宿題や、作者の言いたいことは何でしょう?の受験勉強を
(それは、それで無駄じゃない。まあ、がんばれです。)のりこえて、
ぜひこっち側へ、来てね~、わからないままでもいいし、作者の知らない答えを発見できるかもしれない読書もあるわよ・・・と、思うのでした。
よくできた、半わかり作品はファム・ファタール。ああ。

おのださま
国語のテストって子どものころよりも今のほうがとても難しく感じます。
センター試験の国語なんて、めちゃくちゃ難しい。
作者の言いたいことって、つきつめると、わからないですもんねぇ。
問題を作るほうも苦労するでしょうね。
そういえば子どもの頃、読書感想文は悩みました。
その本を読んだ人に向けて書くのか、
知らない人にもわかるように書くのか、
どっちが正解なんでしょう?

JUNKO さま
読書感想文って、私が見る限りなのですが、、
作品への共感と、読者の実体験を絡めて書いた作文みたいなのが多いみたいです。
指導される先生によって、多少の違いはあるようですが、作品を鑑賞するというより、生活作文みたいな感じです。作品の内容がわからなくても、気持ちは伝わるというかんじでしょうか・・・
 わたし自身の読書感想文の思い出は・・・小学生のころ、担任の先生による訂正の書き込みで真っ赤になった宿題の感想文を新しい原稿用紙にそのとおりに書き写すように言われ、素直にそうしたら、何かのコンクールで選に入り、表彰されてしまいました。
 そのパターンを記憶しておけば、感想文の達人になれたのかもしれませんが、自分にとっては、単になぞの居残り作業だったので、何のことやら・・・?でした。

おのださま
謎の居残り! すごいエピソードですね。
作文や感想文に赤を入れられた記憶って、わたしにはありません。
口頭注意はありましたが、赤は1度もないと思います。
その先生、熱心だったんじゃないでしょうか。その感想文読んでみたい!

なるほど共感と実体験、それが正解ですね!
わたしはあらすじを書くべきなのか迷って、
でも書くと原稿用紙が足りなくなっちゃうし、
ちゃんと書けたかどうかすら覚えていないんです。

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