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2014年11月22日 (土)

風が通った

好きな言葉があるように、嫌いな言葉もありますよね。
若い頃から、国益(こくえき)という言葉が苦手です。
聞くと、ヒヤリとします。
 
卑語ではないし、意味のある言葉です。
なのに、黒板を爪で引っ掻いたような、生理的嫌悪感。
なぜ自分はこの言葉が苦手なのか、説明がつかなかったのですが、
あるテレビ番組を見ていて、謎がとけました。
 
ジブリの宮崎駿監督と、作家の半藤一利さんの対談番組。
文学観、歴史観、子どもの頃の思い出話……。
お互いを尊重しながら、楽しく話すさまは、
かたや70代、かたや80代なのに、
おふたりとも少年のように自由でやわらかい。
ほんわか気分で聞いていると、こんな言葉が飛び出しました。
 
「30年経ったら、国境はなくなると思うんです」
「ぼくもそう思いますね」
 

えー! 国境がなくなる?

頭の中に、スーッと風が通りました。
なぜ自分が国益という言葉にひっかかっていたか、
やっとわかったんです。
きっとわたし、そういう未来に憧れているんです。
 
国境がなくなるというのは、国がなくなるのではなくて、
国単位の利益の追求を第一目的としない考え方、
ではないでしょうか。
 
先輩世代から、新しい風を送ってもらって、心が広がる思いがしました。
 
この対談での言葉、「聞き違いだったらどうしよう」と
長らくここに書けなかったんですが、
『半藤一利と宮崎駿の腰抜け愛国談義』(文春ジブリ文庫)に
全文載っていて、確認したら、たしかにそうおっしゃってました。
で、やっと書けました。

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コメント

こんばんみ☆


苦手な言葉かぁ……
あたくしが…言うのに躊躇してしまう言葉は………

ズバリ!!!


ブラジャー(笑)
なんか言いたくないのです(笑)
なので、そのモノは………
"胸あて"や"乳バンド"と言ってます。

同感です。

自分は大学のある講義で(国際政治だったかな)、国と国は相互に依存しているのだから純粋な国益なんてものはないという話を聞いて以来、「国益」という言葉に懐疑的です。

地震、大きかったですね、ひどいことになっていないことを祈ります。

『腰抜け愛国談義』、再読してみます。
以前読んだ時の記憶といったら、
「来熊」と書いて「らいゆう」と読む、しか残っていませんでした。

・・・わたしは、お役所がつかう「Cool Japan」が、苦手です。

私が苦手なのは「女性の活用」です。

どなた様が「活用」なさるのでしょうか。
女性は「活用される」ものなのでしょうか。

なーんてね。聞く度・読む度に、ン?ってひっかかりまーす。

息子は、大学の先生や仲間たちと
過疎地の里山再生や、休耕田の稲作再開の活動をしています。
昨日、国の補助金が打ち切れれてしまった・・・
と、非常に悔しがっていました。
理由が「国益にならないから」だそうです。
泣きたくなりました。

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