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2015年4月17日 (金)

ロバくん

ちっちゃい頃、公務員団地に住んでいました。

当時『おはよう子どもショー』というテレビ番組がありました。
ある時、団地の子が招待され、体操の時間に出演することになりました。
朝早い生番組なので、電車から朝日を見たのを覚えています。
 
スタジオで、体操のお兄さんとみんなで体操します。
わたしは体が小さく、隅っこでユラユラしていたようで、
ほとんど画面に写ってなかったと、あとで親に言われました。
 
体操の時間が終わると『ロバくんショー』が始ります。
「さあ、みんな。あっちへ移動だよ!」
スタッフの合図で、さーっと走って行って、長いベンチに座ります。
わたしは出遅れて、着いた時には座るスペースがありませんでした。
ひとりだけ、立ちん坊です。
それでも悲しくはありません。
毎朝デレビで見ている人気キャラクターロバくんのショーが始まる!
わくわくしながら後ろから眺めていました。
 
すると、ふわっと体が持ち上がったんです。
なんと、体操のお兄さんがわたしを抱き上げ、
よく見えるようにショーの間ずっと支えてくれたんです。
 
急に眺めが良くなりました。
お兄さんのガシッとした腕が頼もしくて、
わたしは天にも昇る気持ちでした。
ありがとうが言えなかった。けど、うれしかった。
 
ロバくんショーが終わると、帰る時間です。
母と手をつないでスタジオを振り返ると、
ついたての後ろでロバくんがかぶり物を脱いだのが見えました。
 
びっくりしました!
ロバくんは、人なんです。
すらっとした男の人でした。
暑かったのでしょう、とても険しい、苦しそうな顔をしていました。
髪はベートーベンのようなワンレンのウェーブ。
愛川欽也さんです。
 
わたしはその日、「子どもって、大人に支えられているんだな〜」
と思ったんです。
なんともいえない…確かな感情でした。
 
体操のお兄さんは何年も前に、
そして愛川欽也さんもお亡くなりになりました。
 
子どもたちが確かな安心感を持てる大人に
わたしはなれているかしら。
そろそろ大人にならなくては。

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コメント

【心象風景】
ロバくんを脱いだ男の人が
吉岡秀隆さん演じる猫弁でした。
その顔がスーッと愛川欽也さんになり、
今なんだか妙に納得しています。

確かな安心感を持てる大人に、私もなりたいです。
子どもたちに安心感をもらってばかりのダメ母です。

ろばくん ろばくん ろばくんの
 おおきな おめめ かわいいね♪
白黒テレビに向かって、毎朝、うたっていました。
…昨日のことみたいにおぼえています。

そうか、ずいぶん遠くまで来ちゃってたんだ。
何度繰り返しても「さようなら」には慣れることができません。

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