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2015年6月 7日 (日)

あずかりてん

夕食を食べている時に夫が時事問題について話しておりました。

わたしはぼんやり聞いていたのですが
「きちがい」という言葉が聞こえ、ぎょっとしました。
「放送禁止用語!」とツッコミましたが、
夫は「基地が移設される云々」と言っただけでした。
きちがいせつ…
 
放送禁止用語は放送上の禁止ですから
ふだんの会話で使ってもかまわないわけですが
やはり自然と口にしなくなりますね。
 
もともと放送する側の自主規制であって
法律上の罰則はないはずですが、
シナリオを書く時はかなり気を遣います。
 

たとえば猫弁では「猫の里親」という表現が多出。

書籍では問題ないのですが、ドラマのほうは表現を変えています。
ドラマ1では「里親」のままにしてしまったのですが
「里親制度は人間界のもの。その言葉を動物に使うと傷つく人もいる」
というご指摘があり、ドラマ2では「引き取り先」に変えました。
 
差別につながりかねない表現は書籍でも校閲で指摘が入ります。
「これって差別?」と首を傾げたくなる微妙なものも
出来る限り別の表現に変えます。
 
わたしは手話を学んだ時に、複数の聴覚障害の人とお話しましたが、
「聴覚障害者という表現は嫌だ。聾(ろう)の歴史に誇りを持っている」
とおっしゃる人がいました。
しかし放送上は「ろう」ではなく「聴覚障害」が適切な表現とされています。
受け取り方は人それぞれなので、すべての人を傷つけずに
表現するのは不可能なのかも。
 
フリーライター時代、お店の紹介記事に
「屋」はNGで「店」とする決まりがありました。
床屋はダメで、理髪店と表記するべし、というわけです。
でも今は「本屋大賞」なんてあるわけで、
「屋」のほうが親しみやすくて好印象。
時代によって変わるんですね。
 
『あずかりやさん』が『あずかりてん』だったら
違った物語になったと思う。

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コメント

表現の世界って、とても難しいのですね。

会社勤めにも定期的に人権啓発がありますが、最近は「障がい」と書かれています。「害」という字は使わない傾向にあるようです。

親になると、子どもにどう伝えるかもとても難しいなと思います。

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